« 夢と現実の間で(10) | トップページ | 夢と現実の間で(12) »

2006年7月 2日 (日)

夢と現実の間で(11)

しばらくして、主治医と女医さんが戻って来た。姿が見えると足がガクガク震えて来た。寒かった。怖かった。

足を固定し、足元で電気が光っていた。ラミナリアの挿入。
「痛い!!」
左に立っていた若い助産婦さんが、宙を浮いていた私の左手をまた握ってくれた。

気が付くと、4人ほどの先生が足元にいただろうか?
主治医は右元で私が痛みをのがす呼吸法を一緒に促してくれていた。

主治医が声を掛けてくる「痛いですか?」「でも・・・思ったより・・・痛くない」
「麻酔をしているからね、麻酔をしていないと、これは本当に痛いんですよ」
「あ・・・麻酔をしているから痛くないんだ」私は頷いていた。
「麻酔をしているから、痛くない」そういう主治医の後を、「麻酔をしているから痛くない」と私が言っていた。

まだかな?まだかな?痛いよ・・・・・・・。

手を握っていてくれた若い助産師さんが「ごめんね、ごめんね、ここ握っていて」とバーをつかむよう促す。何か作業があったのだろう。私はなかなかその手を離せずにいたが、バーを思いっきり握った。

主治医が「あとガーゼだけです」そう言うと、「あと、ガーゼだけ、ガーゼだけ・・・」と言っていた。
そして、処置が終わる。私は全身の力が抜けた。先生達が右奥の部屋に行った。

それから車椅子に乗り病室へ戻る。パパが待っていた。
時間は・・・8時前だっただろうか。

母は自宅で子供の夕飯もあるからと帰っていた。
パパにも明日があるからと早めに帰ってもらった。

それから夕飯を食べた。やはり食欲はあまりない。

横にはなったが、背中のチューブが痛くて気になるし、仰向けになるのが怖かった。

どれ位たったか、トイレに行った。戻って来てベットに座って、お腹をさすった。
こんなに大きいお腹ともお別れ。この中に赤ちゃんがいるなんて・・・。悲しかった。
すぐに横になった。

こっそり枕もとに携帯を置き、メールを確認した。
友達にも連絡をしたので、いくつか入っていたが、返事を送る気力がなかった。

涙が沢山出た。

パパからメールが届いた。
『大丈夫かな、なんか突然の事でびっくりしたね、○○さん頑張ってね』
嬉しかった。

|

« 夢と現実の間で(10) | トップページ | 夢と現実の間で(12) »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/116388/3740452

この記事へのトラックバック一覧です: 夢と現実の間で(11):

« 夢と現実の間で(10) | トップページ | 夢と現実の間で(12) »