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2006年7月 2日 (日)

悲しい出産(4)

ふと思った。「立会いは?立会いは出来ますか?」と聞いた。
「ごめんね。ここはしてないの」と言われ、
「ちゃんと仕切っているのに出来ないんだ?前の子の時は帝王切開だったから、立会い出きなかったな・・・」と独り言を言っていた。

お姉ちゃんの出産の頃は、病院自体が立会出産をしていなかった。けれど、お兄ちゃんの時は出来たので、希望したが帝王切開だったので、叶わなかった。
最後になるかもしれない。パパと一緒に出産したかった。

それから・・・思っていたのは、前の子の出産の時の事だった。

お姉ちゃんの時は羊水を少し飲んでしまったようで、なかなか泣かなかったな・・・。
お兄ちゃんは元気な、ものすごい勢いで泣いていたな・・・と。
二人の産声を思い出していた。

女医さんが何度もお腹を押す。陣痛が来た時に「少し息んで下さい」と言われ、2回ほど息んだが、寝不足で頭はもうろうとしていた。ガクっと力が抜けた。先生2人が私を見た。もう何もする気が起こらなかった。

しばらくして、まったく陣痛は遠のいていた。左の部屋からさっき笑っていた先生が来た。エコー画面で下腹部を見ながら、「これが邪魔している事もあるから」と言った。
女医さんもエコーで確認。

それから若い先生が人口破水をした。プシューッとものすごい勢いで羊水が出て来た。麻酔もしていたので、私も大分落ち着いていた。冷静だった。
こんな風になるんだ・・・びっくりした。

後から来た先生が右にかけてあった黒板に書き込みをする。
女医さんが「私が麻酔を使ったので、すみません」とその先生に謝っていた。先生はまた左の部屋に戻った。

女医さんがまた子宮高を押す。

しばらくして、何かすっと、ラクになって来た。私は唇を噛んで天井を眺めていた。
気が付くと呼吸法を1人でしていた。
女医さん、助産師さんが私の顔を覗いているのが見える。

しばらくして、足元にいた若い先生が何か引っ張っていた。
赤ちゃんだった。なかなか出てこない。引っ張っている。痛くはなかった。
先生2人がチラッとこちらを見た。私は天井を見ていたが、少しだけ赤ちゃんを見た。

助産師さんが両手で赤ちゃんを抱き、左の部屋に行った。
それから、胎盤を若い先生が抱え、その後を行った。

それを見届けて、また唇を噛んで天井を見ていた。涙は出なかった

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