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2006年7月 2日 (日)

夢と現実の間で(5)

2人部屋の入り口のベットだった。奥にすでにもう1人の方がいた。カーテンは締めっきりになっている。

荷物を置き、「病院着にしますか?」と看護師さんが促してくれたが、妹が持って来てくれた自分のパジャマを着る。

着替えながら、看護師さんが、「もう腹帯も必要ないよ」と言ったので、腹帯もはずした。虚しかった。

パパは仕事の途中だったので、作業着。今から一旦自宅に帰る事になる。着替え終わると、自宅でしようと思って持ち出していた仕事が入ったかばんを、母の車からパパに持って来ても欲しいと伝え持って来てもらう。パパは自宅へ帰った。

しばらくして処置室へ呼ばれる。ベットに横になると、5人ほどの先生がエコー画面を囲む。エコー画面は私には見る事が出来ない位置。しかしもう画面を見るつもりは全くなかった。

女医さんがずっとエコーであちこち計測をしている。しばらくして、別の先生が変わり、エコーを見ている。もう何も聞くつもりもない。

先生達が何か話している。女医さんが「ちょっと羊水が多いかな・・・」とつぶやいた時、
「え!!」と言った。初めての言葉。今まで検診ではそんな事言われなかった。

「あ。大丈夫ですよ」女医さん優しく言った。診察を終え、お腹のジェルをふき取るのに、女医さんがタオルを洗って用意してくれた。看護師さんが先生に「ありがとう」と言っていた。

病室に帰ると、母がベットの横にある椅子に座りうつむいている。妹もすぐに帰った。
実家では妹も自分の子供が待っている。実家では義姉が子供達を見ていてくれているようだ。

経理の仕事。早く仕上げないと請求書の締め日がせまっていた。

入院・・・いつ退院になるか分からない。泣きながらベットの上で、作業日報を仕分ける。そんな姿を見て、また母が泣いていた。

看護師さんがやって来た。「仕事してるの?」と驚いていた。
けれど「気が紛れるなら続けて・・・」と。しかしそこで手が止まった。
なぜこんな時まで仕事をしなければいけないのか・・・・。

入院の資料には火葬に関する説明もある。
「こんな事もするの?」と母と二人で驚いた。先ほどから対応してくれていた看護師さんにも聞いた。「後で説明しますね」との事。

忙しいのだろう。足早に病室を後にする。何が起こって、何があるのか。全く想像がつかない。

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